茂みの中からでも、上空で爆撃が起こっているのが分かる。 立て続けに銃みたいな音、爆撃の音、遠くで物が燃える炎の音… 音が止んでも束の間で、また飛行機の近づく音、そして攻撃音が後に続く。 どれだけの間そうしていたか、あたしの上に被さっていた人が体を起こした。 いつの間にか、震えは止まっていた。 「あの…」 「やっぱり、日本人なんだな」 「え」 「髪が赤いから敵国民かと思い躊躇した。すまん」 「そっ、そんな!危ないところをありがとうございました」