軍服の件以来、もう昇さんの前で泣くのはよそうって、気を張っていたけど。 独りになった途端、生男から弥生に戻ってしまった。 もうどうしようもなく、感情がこみ上げてしゃがみこむ。 「ふう…っく、っく……」 帰りたい。 戦争のない時代に。 なんでもあるのが当たり前の時代に。 みんなに、会いたい。 昇さん、ごめんね。 やっぱりここは辛いよ。