そう思ったら、ズキンと胸が痛くなった。 だけどあたしは覚悟を決めたんだ。 だから今は目の前のことだけ考えよう。 改めて心の中でそう誓って、顔を上げた。 「きゃ…っ!」 「あ?」 「なんでっ、そんな恰好…っ」 「ああ、すまない。サッパリしたくてな」 びっくりしたぁ。 昇さんのほうを向いたら、上半身裸になって雨を浴びていた。 男子の上半身なんて別に見慣れてるけど、いきなりだったから。