時計を見て私は慌てた。 もうすぐ5時半になろうとしている。 夏は夕方の時間感覚がつかみにくい。 空が全然赤くならないから。 6時を過ぎてもまだまだ明るくて、7時頃になって薄青い夜の色がうっすらつき始めるまで、まるで昼間のまま。 急いで道具を鏡の前に広げて、学校仕様のメーク。 本当はもっとデートっぽくしたかったけど、時間がないし、気合入れすぎは恥ずかしいから。 学校仕様なら、15分あれば充分。 はっ! どうしよう。 鏡を見て気付いた、大失態。 頭にタオルを巻いたままだった。