「疲れた彼女達の相手をするのは……君だ」



「俺??」



聞けばこの部屋では、言われるがままCAに従う決まりになっているんだとか。



遊びに行く暇も無い、出会いも無い、そんな彼女達の為に働け……と。



「いい考えだろう?普通では知り合えないような、レベルの高い男と過ごせる……そんな特典だけで離職率は減り、仕事の効率が一気に上がったよ」



こっちこそ、レベルの高い女と一緒に過ごすだけで、あれだけの収入が入るんだったら……美味しすぎる。



扉から漏れる……何をしているのか聞いただけで丸分かりな、そんな甘い女の声も俺の心をくすぐった。



「頑張りますよ」



こうして、俺の生活は一変。HMT航空の裏社員となり……研修の日々が始まった。



この研修が、思ったよりもやっかいだとはまだ気付かずに……。