「だいぶ毒が抜けたみたいだな」 「そうですか?」 静かな白さを纏った部屋の中で、2ヶ月ぶりに対峙した谷島社長と俺。 そこに、以前のような淀みは無い。 「随分とやる気を感じるな」 「もちろん、やる気ですから」 俺のどこにこんな力があったのか。今は……早く仕事に就きたくて仕方が無い。 蘭から貰ったモノを生かして……そっか。 俺はひょっとして 誰かに必要とされたかったのかもしれない。 だから……