拳を震わせて、殴り込んでやろうかと立ち上がった俺の背中に
「龍太、変わったね」
そっと手を当てて、柔らかい声が辺りを包む。
「本当にカウンセラーみたいだったよ。誰にも話した事なかったのに……つい口にしちゃった」
「俺は……話を聞いただけだって」
「そうなんだけどね、何て言うのかな? 話したくなる雰囲気って無い?」
そう言われて、カウンセリングを受けていた時の講師を思い出す。
確かに、あの人にはそんな不思議なオーラが出ていたような……。
「最初に好きって言われた時、本当は嬉しかったの……でも」
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