校内に入ると、異様な雰囲気に包まれていた。

ある者は、興奮して、

「マスコミからインタビューされた!」

と話し、またある者は、

「気味が悪い」

と青ざめた顔をしている。

教室に入ると、麗羅が超音波を放つ、コウモリのように、キーキー騒いでいた。

「あーあっ、颯太先輩のせいで、最悪な物見ちゃった!」

そう口を尖らせて言いながら、周りの反応をチラチラとうかがっている。

大変だったね。
麗羅ちゃん、かわいそう。
そう声をかけてもらいたいという気持ちが見え見えだった。