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救急車と警察が来ているのを見て、勇吾は目を疑った。

あっと言う間にグラウンドはブルーシートで覆われて、大騒ぎになっていた。

サッカー部の生徒が、大型扇風機に巻き込まれて、亡くなったらしい。
昨日、今日と死亡事故が続き、校内は異様な雰囲気が漂っていた。

「この高校って呪われてるんじゃない?」

在校生たちが、ささやくように話しているのが聞こえる。

勇吾はウワサをしあう声を通り過ぎて、あの忌まわしい場所へ早足で向かった。

体育館裏のトイレの前に立つ。

「またお前なのか?」

勇吾は独り言のように問いかけながら、足元の小石を拾いあげる。