「…はあっ…見付けたっ」
「た、汰一?!」
あまりのことに、驚くと息を切らした汰一は、あっきーの方をしっかりと向いて、宣言する。
「他は、譲ってやれるけど、朱里亜だけはだめだ」
「なんで?それは幼馴染だから?」
あっきーは、挑戦的な態度で汰一に向かう。
私も、後ろ抱きにされながら、緊張して汰一の次の言葉を待つ。
「そう…思い込もうとしてたけど。限界だよ。まじで朱里亜がココにいないと耐えられない。……好きだから、そばにいてくれよ…」
ぎゅっ
込められた力は、たやすく解けるくらいに柔い。
でも…それでも十分過ぎるほど、私の心を捕らえて離さなかった。
「……まだ幼馴染とか言ったら、絶対に奪うつもりだった」
あっきーはそう言う。
でも、汰一は苦笑いをして、こう返す。
「お前は好きな子の嫌がることはできねぇーじゃん」
「なんだよ…それ。めっちゃ余裕持ちやがって。朱里亜、いつでもこんなやつやめて俺のとこに来なよ?」
「ばぁか。誰が渡すかよ」
そう言って、あっきーと汰一はやや和み気味だけれど、置いて行かれた私は納得がいかない。



