皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

空気が凍った気がした。



リタ様も、怯えている。



「私が飲むと、考えなかった?確か、アリスのもとへ行く前に君の部屋で私は酒を飲んだね」

「は、い…」

「それは…考えなかったのかと聞いている」

「なんの、言い訳も…できません…」

「私は誰だ」

「皇子…殿下でござい、ます…」

「私が死んでいたら、お前は帝国に謀反を起こしたとし、死罪。ここでお前を斬ってもいいのだぞ」



そう言って、腰の剣を抜いた。



剣先をリタ様の喉に突きつける殿下の姿を見て、これが本当の殿下だと、初めて理解した。



「殿下っ‼︎ダメですっ‼︎」

「なぜ庇う。アリス、お前も共犯者になりたいのか?」

「違いますっ‼︎殿下はっ、妻を斬り殺したりしてはいけないのですっ‼︎帝国を背負うのでしょう⁉︎家族にそんなことをするような皇帝陛下なんか、誰も支持しないわっ‼︎」

「家族…?笑わせるな。妻なんかお飾りでしかない。俺を殺そうとする者を、どうして家族と思える」

「そ、それでもっ、私たちはあなたの家族になるために覚悟を決めてここへ来てるのですっ‼︎」



カタカタと、体が震える。