皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

この日からは学校が楽しくなった。



サミールとの魔法対決や、試験の成績を競ってみたり。



学校へ行くのがすごく楽しくて、サミール以外とは目も合わせない。



「リューク、お前も大変だな…。女に好かれるようなこと全くしてないのにな…」

「どうせ、俺の力が目当てだ。俺と仲良くなれば陛下にいろいろと口利きしてもらえると思ってる」

「俺は婚約者がいるし、仲も良いから気楽なもんだ」

「女は見た目と腹の中がまったく別の生き物だ。鬱陶しい」

「全員がそうだとは限らないのに…」



いや、そうだ。



特に俺に取り入ろうとしてくる女。



「結婚したら大変そうだな…」

「誰でも一緒だ。誰かが選んで連れてくるだろう。それでいい。俺は皇子としての役割を果たすだけ」



好きでなくても子どもを作れと言われれば余裕で作れる。



どれも同じにしか見えない俺には、誰だっていい。



「サミールは卒業したらどうするんだ?」

「父上次第?まだ学べと言われるかもしれんし、戻れと言われるかも。わからない」

「そうか…」



俺はどうなるのだろう。