皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

アレクに別れを告げ、城に戻ると父上に呼ばれた。



「騎士団の視察に行ったのであろう?アレクサンダーは息災であったか?」

「えぇ、やっと自分と合う馬がいたと喜んでいました」

「そうか。なら良い」

「で、どうして呼び出したのです?」

「城の外に出たくてな」

「は、い?」

「最近、父上である前王が早く隠居した気持ちがよくわかるのだ…」

「やめてもらっては困りますからね」

「だから、少し旅に出たいのだ。少しの間でいい。留守にしてもいいだろうか」



珍しいことだ。



父上が俺にお願いをするなんて、滅多にない。



父上も父上で、疲れているのだな…。



「母上も一緒ですか?」

「もちろん。リューク次第だがな」

「帰ってきたら、父上の居場所がなくなっているかもしれませんよ?それでもいいのですか?」

「はははっ、やれるものならやってみろ」



父上も、家出するらしい。



20歳からずっと座り続けたイスを手放してもいいと言うくらい、精神的に疲れているようだ。