皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

そんなクロッシュの父親であるリュークは、相変わらず忙しいのだけれど。



あまりにも時間が合わなくて、部屋を一緒した。



私が言ったワガママのひとつだ。



私が寝てからでもいいから、隣で寝てほしいと。



私の方が耐えられなくなった。



そのおかげでクロッシュが生まれたようなものだけれど。



リュークが部屋に戻ってくれば、いくら眠くても起きる。



わずかでも会えるのが嬉しくて。



『アリスを起こしてしまうのが申し訳ない』と言って別に寝ようとするリュークに泣きついたほど。



「ただいま、アリス」

「お帰りなさい。お疲れ様でした」



短いままの髪に、渋くなった顔付き。



相変わらずキレイな顔は変わらないけれど、笑うと目尻にシワができる。



もう、何年一緒にいるのだろう。



「最近どうにも肩が凝る…。歳か?」

「まだ若いくせに何言ってるのですか」

「そう若くないぞ…。もう40だ」



いい歳の取り方をしている。



前皇帝陛下から引き継いだ帝国も、ちゃんと治めているもの。



リュークの肩を揉みながら、発見した白髪のことは内緒にしようと思った。