皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

でもでもでもっ‼︎



そろそろ本当に一緒に寝たい‼︎



リュークにギューっと抱きしめられたい‼︎



周りに人がいて、なかなか言い出せずに…。



「お相手願います、我が妃」

「よろこんで、殿下」



久しぶりのリュークとのダンスは、なんだかドキドキする。



髪型のせい?



それとも正装?



いえ、リュークが近いせい。



「リューク…?」

「なんだ?」

「あの、あのね?あの…一緒に…寝てくれる…?」

「…………あぁぁぁぁ、ヤバイ」

「何が…?」

「お前の声だけで…下半身ヤバイ…」

「へっ⁉︎」

「ムリムリムリムリ。このままもう一曲。ちょっと…落ち着かせるから…」



私の顔はきっと真っ赤に違いない。



そんなリュークも、珍しく顔が赤い。



えっ、なぜそうなった…?



それに、続けて踊るなんて…いいのかしら…。



私たちはさっさと席に戻るべきなのに。



「明日の予定は?」

「特に」

「わかった」



なぜ私の予定を聞いたのかがわかったのは、お城に戻ってから。