皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

【ファーガス】



バルジャ王国、国王一行が来るとなると、警備にも気を使う。



殿下も立派になられたな…。



警備の配置なんかお手の物。



穴がないというか、的確というか。



実践をあまり積んでいないにもかかわらず、采配は陛下に引けを取らないと思っている。



そんな私は、今日も帝国のために騎士団や兵士を動かす。



「失礼します」



騎士団の司令室に似つかわしい、可愛らしい声が聞こえた。



アリス、様…?



来るはずのない人物がいる。



立ち上がって、礼を取った後に駆け寄る。



「殿下になにかあったのでしょうか⁉︎」

「いえ、リュークから預かった書類を届けに参りました」

「書類を?ジェードにやらせれば良いものを…」

「忙しいみたいで、お手伝いさせていただいてるのですよ」



アリス様は、私の勝手なイメージだと『か弱いお飾り』だ。



この美貌はこの帝国でもかなりのものだと思う。



そこに殿下も惚れたのではないかと思っているが。