皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

信じられないくらい嬉しい。



そこまで大事にされているのかと思うと、涙が出そうになる。



「家具とか、好きに買い換えればいい。ここから近いし、何かあったら、すぐに飛んでくるだろ?」

「当たり前です」

「で?いつ結婚するのだ?」

「は、い…?」

「ミアと住むのだろう?違ったか?」

「いえ、その…ミアとは…なにも…ないことはないのですが…。なにも言ってないので…」

「バカか。さっさと決めてこい、アホジェード」

「…………殿下、ありがたく受け取らせていただきます。この御恩は一生忘れません」

「そんな言葉のために贈るのではない。ジェードにも、味わってもらいたいのだ。穏やかな気持ちとか、帰る幸せを」



一生ついて行く。



私の主人は、やっぱり偉大なお方だと思うのだ。



「ミアとうまく行くことを祈っている」

「ありがたき幸せ」



ちゃんとしようと思う。



ミアを、幸せにしたいのだ。



ありがとうございます、殿下。