面白いほどに疲れが取れた。



「母上は他の妃たちと揉めたりしましたか?」

「初めはね。あなたのお父様が私にばかり構うことが許せなかった方に、散々文句を言われたわ」

「どう対処を?」

「言い返した?あとは…アンディが裏で何かしていたでしょうけど、私はわからないわ」



アンディとは、父上のこと。



いつまでも相思相愛で、母上はとても父上に大事にされている。



「見習わなければなりませんね…」



でも、女に優しくすることは苦手だ。



アリスには頭に来て本性をバラしたが、もう優しくするのも面倒なので他の妃にもこの感じで接しようと思う。



「それはダメでしょう…」

「なぜだ、ジェード」

「リタ様の所へは行かないとお決めになられたのは良いですが、セレスティーナ様まで怖がらせないでください…」

「…………努力はする。が、疲れるのだ、笑うのが」



女なんかの前で笑えるか。