皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

髪が伸びている。



「短い方が好き…」

「切るヒマがなかったのだ。アリスも伸びたのだな」

「そうですよ。リュークが触った髪を切りたくなかったので」

「ベタ惚れか?」

「離れて気づいたのです。私がどれほどリュークを好きなのか」

「俺もアリスの存在に、どれほど癒されていたのか知ることができた」



もう、どこにも行かないで…。



ずっとこのまま、ベッドの上にいたい…。



「それはそうと、腹が減ったのは俺だけか?」

「食べるのですか?」

「んー、持ってくる」

「ふふっ、お行儀悪い」

「ジェードには内緒だぞ」



初めてベッドで食べたご飯。



まるで餌付けするかのように、私の口にスプーンを運ぶリューク。



いつもより美味しく感じるのは、きっとリュークがそばにいるからなのだと思う。



「お仕事はいいのですか?」

「よくないけど?」

「えっ、怒られてしまう‼︎」

「誰に怒られると?父上も、体調不良だとか言って、母上と部屋にこもっているのに」

「そうなのですか…?なら、いいのかしら…」



ダメと言われたら、困るのだけれど。