皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

そんな悲しいこと、あってはならない。



「このバルジャ帝国を、シュナウト帝国傘下、バルジャ王国としましょう」

「なっ⁉︎」

「それが最善。シュナウト帝国傘下ならば、帝国全体の王国からの援助がある。人員や食料の問題はしばらくの間、緩和できるはず。働き口なんかも、同じ帝国の者ならばどこでだって働ける」

「そんなことが…許されるわけがないっ…」

「なぜです?」

「シュナウトの者は獣人を受け入れない。我々は虐げられる存在」

「あなた方もそれは同じなのではないですか?力の弱い人間を、奴隷のように扱っている。魔法を封じてしまえば、私なんか虫ケラでしょう?」

「たしかにな。しかし、この帝国をそう簡単に手放すわけにはいかん…」

「民を救うにはそれなりの覚悟をしろといっているのです。バルジャ地域は、あなたに治めてもらうわけだし、悪い話ではないと思いますが」



父上は何も言わなかった。



これが正解なのかどうか、わからない。



だけど、この地で考えた俺の策は、民を救うことなのだ。