この人は女の弄び方をよくわかってる。



最悪だ。



嘘だとわかっていても、顔が熱くなる。



「ウブだな。すぐ赤くなるところが愛らしい」

「赤く…なってない…」

「お前は俺を殺したいと思うか?」

「思いますっ‼︎髪を離してくれなきゃ、この髪で絞め殺しますからっ‼︎」

「はははっ、そうか。アブノーマルなプレイをお好みなのだな、わがままな妃だ」



面白がってる。



確実に遊ばれている。



出て行く気もないようで、さっさとベッドに入ってしまった。



「休戦といこうか。昨日は遅くに寝てしまって、疲れているのだ。早く来い」

「私はソファーで構わないので…」

「またムリヤリされたいようだな」

「へっ⁉︎」

「愛しい妃のご要望には応えてやらねばなるまい」



違うからっ‼︎



ムリヤリベッドに引きずり込まないで‼︎



「お前は俺の妃だ。俺の機嫌を取ることだけ考えておけ」



何も言えなくなった。



私が嫁いだ旦那様は、最低な皇子殿下でした。