皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

向かったのはアリスの部屋。



「変わりありませんっ‼︎」

「休憩して来い」

「はっ‼︎」



部屋の前の見張りに休憩を言い渡し、静かに室内に入る。



ベッドルームには、小さなテーブルの前にロウソクと魔導師がひとり。



「お疲れ様でございます、皇子殿下」

「助かった。下がってくれ」

「かしこまりました、失礼します」



昔の俺のような生活…。



嫌だったのだ。



誰かに常に見張られていることも、仕方なく好きでもない女と同じベッドに寝ることも。



フッとロウソクを吹き消し、上着を脱いでアリスの隣に横になる。



風呂、明日入ろう…。



アリスの頭を撫でて、自分自身の眠気を誘う。



アリスの覚悟は受け取った。



俺の子どもを産むと言ったのは、紛れもなくこの国の将来のため。



俺を支えていくという、アリスなりの答え。



とても嬉しかった。



愛されていると思った。



頼む、できててくれ…。



もし、バルジャで俺が死んだら…お前をひとりにしたくないのだ…。