皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

ジェードを診療室に連れて行くと、俺の手も腫れていることに気がついた。



治療されて、包帯を巻かれて…。



こんなの、アリスにバレるではないか。



なので、診療室を出てから包帯を外してアリスの部屋へ。



「殿下」

「ご苦労。様子は?」

「ベッドに入っていますが、眠ってはいないと思います」

「わかった。下がっていいぞ」

「何かありましたらいつでもお呼びください」

「助かる」



珍しく天蓋を下ろしているアリスに近づくと、ムクっと起き上がった黒い影。



俺に手を伸ばし、ギュッと抱きつく。



「すまなかった…」

「怖かったです…」

「ん…」

「ヒナが死んじゃうんじゃないかって、いちばん怖かった…」

「こんなこと、もう二度とないようにするから…」

「たくさん抱きしめて、リューク…」



いつまでも震えているアリスの体をずっと抱きしめた。



もう、こんな思いはさせない。



無事でよかった…。