皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

ヒナと一緒に近づいて、上を見上げた瞬間。



「まさかそっちから来るとはな」

「な、なにっ‼︎」

「悪いが、来てもらうぞ」

「きゃっ…」



黒い布で顔のほとんどを隠した不審な人物に口を押さえられた。



声が…出せないっ‼︎



「アリス様っ‼︎」

「お前は…いらん」

「えっ…」



ヒナっ、ヒナっ‼︎



ヒナのお腹に刺さったナイフ。



何が…怒っているの…?



「ヒナっんんんんんっ〜‼︎」

「うるさいな。手間をかけさせるな」



お腹に衝撃。



膝から崩れ落ちるヒナに手を伸ばしたのに、、痛くて息が止まったと思ったら、そのまま気を失ってしまった。



どうして、こうなったの…。



これはなに?



何が目的なの…?



ヒナ、ヒナ、ヒナ…お願い、無事でいて…。



「んっ…」



気がついた時には真っ暗な空間。



ここは…どこ…?



ガタガタと聞こえる物音。



まるで馬車にでも乗ってる…馬車?



まさか…どこかへ向かっているの…?