皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

明け方に起こった暴動で、街は火の海だった。



初めは民が暴動を起こしたのだと思っていたが、あれは雇われた賊の者の仕業だったのか。



消火に魔力を使い、怯えて逃げ惑う民に避難を促す。



襲われそうになっていた子どもを庇って刺されたのだったな…。



あの子は、大丈夫だったのだろうか。



返り討ちにしたのだが、鎮圧できただろうか。



俺は父上のように長距離を移動できない。



もどかしさ。



駆け付けられない。



「よかっ…」

「アリス、父上からの報告はないか?」

「今のところはなにも…」

「それならば…レオナルドと第二騎士団の団長を呼んで来てくれ」

「安静になさらないと…」

「早く」

「わかり、ました…」



動けないな。



体力も魔力も、ほとんどないように感じる。



とにかく着替えたくて、血塗れのベッドから他のベッドに移って服を脱いだ。



傷が…なくなっている…。