皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

父にくっついて、お城へ来た時に見た、家とは違う顔の母の姿。



皇后様のそばで、皇后様を支える姿に一目惚れしたというか。



とにかく、かっこよく見えた。



『ヒナは大きくなったらお母様みたいになるのです‼︎』



反対はされなかったけれど、母の修行は厳しいものだった。



『お妃様が望むことを先に考えて行動するのよ。お茶だったり、ドレスの色だったり。皇后様は私の主人であり、友でもあるの』



口癖のようにそう言っていたお母様に、料理やお城でのしきたり、様々なことを教えてもらった。



本来ならば下っ端のメイドから始めなきゃならなかったのを、『宰相様と皇后様の侍女の娘をこき使えない』と周りに反対されて殿下のお妃様付きのメイドになったのです。



ヒナは運が良かったのだと思う。



アリス様ではなく、他のお妃様に着いていたら、違う仕事をしていたのだと思うから。



「じゃあまた、夕食で」

「あぁ、またな、アリス」

「行きましょう、ヒナ」



そう言って笑顔を向けてくれるアリス様が大好きです。