皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

次の日の朝から散歩に行こうと誘うと、アリスは笑って受け入れた。



俺が先を歩き、後ろをついて来る。



ここは後宮の庭。



ふと、視線を感じてそちらを伺えば、セレスティーナが見ていた。



「アリス、もっとそばへ」

「あっ、すみません…」



隣に立つアリスの腰に手を回す。



細い、な…。



「昨日はすまなかったね。突然帰ったりして」

「いえ、大丈夫です。お仕事は終わりましたか?」

「終わったよ。この先に行ってみようか。花が咲いているようだ」

「殿下はここは詳しくないのですか…?」

「できたばかりの庭だ。ここを歩くのは初めてだよ」



笑いかけ、さりげなくエスコート。



俺がアリスにばかり構えば、昨日の犯人は動き出すはずだ。



悪いが、少し付き合わせるぞ、アリス。



「殿下、これ、私が好きな飴なのですが…疲れた時に食べると元気が出ます、よ…?」

「もらっていいの?」

「差し出がましいですよね⁉︎」

「そんなことはない。食べさせてくれ」

「なっ⁉︎」



真っ赤になったアリスは、やはり犯人には見えなかった。