皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

毎日のプロポーズに、やっと折れたローラが今日はレオナルドの隣にいる。



「これからよろしくお願いします、フィンリューク様」

「こちらこそよろしく頼む、ローラ」



ローラはレオナルドに必要な存在だと思う。



やる気のない日なんかは、ローラがレオのケツを叩いてくれるのだ。



おかげで『ローラにチクるぞ』の一言でやる気を出してくれるので助かっている。



挨拶され、挨拶を返して。



疲れたと思いジェードを目で探すと、メイドとなにやら話し中。



そのまま見ていたら、ジェードがそのメイドの頭を撫でたではないか。



なんだ、これ。



まさかジェード、お気に入り…?



「アリス、ジェードを見てみろ」

「あら、あれは…ミア…?」

「知っているメイドか?」

「えぇ、私の部屋によく食事を運んでくださるので」

「いい雰囲気だと思わないか?」

「ふふふっ、ミアとジェードさんがねぇ」

「み、見守りに徹しないといけないのだろうか…」

「いいんじゃないですか?少しくらい焚きつけても」



くくくっ、あのグレース一筋だったジェードがか。