皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

リリーはやぶ薬師決定だ。



「本当にダメなのですね…」

「アリス…」

「リュークも早く着替えてください。パーティーですよ」



これまた美しい。



黄色いドレスは、花をたくさんつけたようなデザイン。



「ジェード…」

「はい?まだ吐きますか?」

「俺の妻は花の妖精か…?」

「…………殿下の頭がお花畑なのですね」




ジェードの戯言は無視して、俺も着替えた。



早く終わって、アリスとふたりになりたい。



そのことばかりが頭を占領する。



「とてもキレイですね、義姉上」

「ありがとう、アレクサンダー様。今日は騎士ではないのね」

「さすがに兄上の結婚式で騎士では出席できなかったのですよ。それにしても…ずるいなぁ、兄上。僕もお嫁さんに欲しいな、アリスお義姉様」



兄の嫁を口説くな、天然たらしめ。



アリスも赤くなるなよ。



「おめでとー、兄上‼︎」

「次はお前だな、レオナルド」

「式はまだまだ先になるけどね」



レオナルドも結婚が決まったのだ。