皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

なんだこれ。



可愛いな。



「あのっ、なぜ…撫で撫で…?」

「すまない…」

「いえ、ジェード様の手、大きくて好きですっ‼︎」



屈託なく笑うミアに、久しぶりに感じる暖かさ。



私が好きだったあの人も、こうして私を見て笑っていたな。



元気にしているだろうか。



子が生まれたと聞いた。



私も、前に進まなければいけないのか…。



「ミア、休憩は何時だ?」

「もうすぐですが…ご用事ですか?」

「話がしたい」

「はい?わかりました‼︎」

「裏口にいるので、声をかけてくれ」



ミアと他愛もない話をする。



それだけで、俺の心は満たされた気がした。



今度食事にでも誘おうか。



ミアからすればオジさんかもしれない。



だけど、ミアがここを出て行くまで、見守るくらいはいいだろう?



「ジェード様、お疲れですか?」

「笑ってくれ、ミア」

「なんですか、それー」



この笑顔は私のもの。



殿下には内緒。