皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

最年少で騎士になり、殿下に着くまでは騎士団の団長も務めた。



殿下が修行期間から城へ戻った時、その職を捨てて殿下の執事になったのだ。



「見回りが足りていないのではないか…?騎士が街に出るだけで犯罪の抑制になる」

「しかし、それですとシフトが…」

「城にいる者を街に出せばいいだけの話。今は乱世というわけではない。城の警備を固めたところで、ヒマなだけではないのか?間違っているというなら、誰か意見してみろ」

「ごもっとも」

「では、城の警備を街に回せ。夜の見回りはそれなりに手当を出す」



こうやって、昔ながらのやり方を有無を言わさず変えることができるのも、殿下なのだ。



よく命を狙われて、殺されかけていた幼少期。



あの頃はまだ、こんなに平和ではなかった。



なので、殿下は自ら毒を煽りその身に耐性をつけた。



私も一緒に苦しんだ。



殿下が死ぬ前に気づけるならば、私にも必要なことだと思ったのだ。



アレはひどく苦しく、何度も死ぬかと思った。



『ジェードはやるなよ。俺だけで十分だから』と、虚な目で言われた時は泣きそうになったものだ。