皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

紫の髪に、紫の瞳。



しかも、メイドを呼ばずに自分でグラスや酒を用意した。



珍しいことをする。



「どうぞ」

「あぁ、ありがとう。じゃあ、アリス、君のことを話してくれる?」

「私の話なんか面白くないので…」

「は?」

「あのっ、私より殿下の話の方が聞きたいです…」



怯えている…?



完全に演技しているのに。



怖いところなんか、ないと思うが…。



「私はアリスの話が聞きたいのだけれど」

「私は…何もないのです…。ここへ来て、好きに過ごしていいと言われても、どうしたらいいのか…」



それは自分の意思がないと?



そういうことか?



ん…?



この酒、入ってる。



わずかだが、毒が。



盛られた…?



「では、少し遊んでくれ」

「はい?」

「こちらへ来てくれるか?」



不思議な顔をして近づいてきた。



腕を掴んで膝の上に座らせる。



「な、なぜっ‼︎」



遊んでくれるのだろう?