皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

最終的には兄の意地というもの。



レオの剣を折り、ファーガスに止められて終わった。



「バケモノですか、あなたたち…」

「壊さないようにしただろう?」

「お気遣い感謝いたします、殿下…」



あぁ、いい汗かいた。



尻餅をついているレオに手を貸すと、握って立ち上がった。



「子ども、できてなかった」

「そうか」

「でも、ローラは帰す気ないから。このまま僕のお嫁さんにするからさ」

「あぁ、それがいい。アリスもずいぶんと懐いている」

「やっぱり兄上には勝てーん‼︎ピアス外してねぇし‼︎クソ…アレクにしておけばよかった…」

「竜騎士の話は、お前に任せる。俺は王国、帝国騎士団で手一杯だ。ローラのことも、ちゃんと父上に認めさせてみろ」

「わかった。頑張るよ、本気でね」



弟が少し、大人になった。



これから先、俺の仕事もたーっぷり手伝わせてやるからな。



それが家出した罰だ、愚弟よ。