皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

何にも負ける気はしない。



見たいと言ったアリスに厚着をさせて、向かったのは訓練場。



「「おはようございます、統括」」

「あぁ、おはよう」

「珍しいですな、殿下が朝から手合わせなど」

「レオのワガママだ。ぶちのめしてやる。木剣でいい」

「真剣だと殺し合いになるので、ぜひ木剣で…」




レオはすでに来ていて、見学ができる安全な場所にはローラとアリス。



剣でやり合うなんて、珍しいこともあったもんだ…。



「兄上、おはよー」

「あぁ。俺は機嫌がいい。魔法も使え」

「いいの?僕もご機嫌だからね?兄上、ケガしちゃうよー?」

「やれるもんならやってみろ‼︎」



初めは普通の打ち合いだったものが、レオの魔法が加わり、激しいものに。



「おいおい、本当にご機嫌だな…。アレクと手合わせすればよかったのに」

「兄上じゃなきゃ僕の攻撃、受けられないでしょ‼︎」

「それもそうだ、なっ‼︎」



バシバシ飛んでくる魔法を避け、攻撃をして。



アリスが見ているのに、負けるわけには行かない。