皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

ヒナがドアを開けると、殿下が入って来た。



「お疲れ様です、殿下」

「頑固オヤジにガツンと言ってやった」

「またケンカですか?眉間にシワが…」

「すまない、で、そちらがレオナルドの」

「はい、ローラ様です」

「帝国第一皇子、フィンリュークだ」



自己紹介すれば、慌てて膝を折って頭を下げたローラ様。



先程までなかった緊張が伝わってくる。



「お、お初に…お目にかかり、ます…」

「そんなに怯えてくれるな。レオナルドのところへ案内しよう」

「レオナルドとは、どちら様なのですか…?」

「「えっ?」」



どうなってるの?



まさかレオナルド様、偽名使ってたんじゃ…。



「と、とりあえず謁見の間に」



私と殿下が先を歩き、ローラ様は訳の分からない顔で付いてくる。



その後ろにヒナ。



「あのバカ…」

「まぁまぁ、殿下だって下町ではグレンでしたでしょう?」

「それとこれとは話が違う‼︎」



小声での会話が、なんだか面白かった。