皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

色とりどりの花が咲いている温室で、ブーケにする花を選ぶ。



「これとこれがいい」

「青と紫、ですか?」

「パーティーではピンクのドレスを着るのだったな」

「はい、ピンクと黄色です」

「アリスのそばにある花はアリスより目立たないようにしなければな」

「ふふふっ、そこまでお考えになります?」

「…………まぁ、な?同じ色ではおかしいだろうし」

「殿下って、実はマメですよね。字もおキレイですし」



褒めているのか?



字がキレイだなんて、久しぶりに言われたな…。



昔はよく褒められたが、今では当たり前。



その辺は厳しかったのだ、父上がな。



「ここは楽園みたい。温かくて、お昼寝でもしたい気分…」

「いいな」

「わぁ‼︎ピアノがあるっ‼︎」

「薬に使う魔力のある草の何種類かは、音楽を聴かせるとよく育つそうだ」

「弾いてもいいですか?」

「聴かせてくれ」

「久しぶり…」



ピアノのそばにあるソファーに座り、アリスの指が音楽を奏でる。