スカーレットと呼ばれたドラゴンは、レオナルド様の肩に乗った。



「もっと卵あるんだけど、孵化させたら持ってくるの大変じゃん?だから卵のまま持ってきたんだ」

「それを、どうするのだ…」

「えっ、孵化させるよね。スカーもひとりじゃ可哀想だしさ」

「その後だ‼︎」

「んー…。あっ‼︎竜騎士なんてどう?カッコよくない?」

「…………俺は忙しい。さっさと父上にシバかれてこい」

「兄上がいなきゃ、僕、ものすごーく怒られるじゃん。説得は得意でしょ?」

「悪いが俺もやらかしたばかりでな。父上に会いづらいのだ」

「なら一緒に怒られよーよー。そうすれば半分こじゃん?」



何て言うか、これが殿下の兄弟…。



殿下は私をいじめて楽しむ変な趣味があり、次男は自由奔放。



三男は女たらしで、まともな人はどこにいるのだろう。



「あの、私…部屋に戻っていいですか…?」

「「一緒に怒られよう」」

「なぜ私もっ⁉︎」

「ほら、女の子がいたら父上もそこまで怒らないんじゃないかなーって」

「絶対嫌です‼︎」

「「お願いします、いてください」」



そんなとこだけ仲良し兄弟にならなくていいからっ‼︎