皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

少し薬が効いたのか、しばらくすると熱が下がったような気がする。



何度もタオルを交換して、汗を拭いて。



寝苦しそうにする殿下の布団を薄くしたり、増やしたり。



「お邪魔するわね」

「皇后様‼︎」

「アリスちゃん、ずっと付いているの?」

「はい、心配で…」

「仕方ないわ。アリスちゃんが倒れたら困るもの。これで少しは懲りたかしらね?」



そう言って皇后様は殿下に最大の治癒魔法を使った。



パチっと目を開けた殿下。



「あなたのためではなく、アリスちゃんに免じて治してあげたのですからね‼︎」

「母上…」

「これに懲りたら無理はしないこと‼︎わかった?」

「はい、助かりました。仕事に戻ります」

「言ってるそばから‼︎」

「ははっ、冗談ですよ。父上に叱られてから仕事に戻ります…」

「そうなさい‼︎」



プクッと膨れた皇后様が、わしゃわしゃと雑に殿下の頭を撫でてから部屋を出て行った。



愛情に溢れた方…。



本当にいいお手本になるわ、皇后様って。