皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

自分の意思で会いに来てくれた。



俺を受け入れてくれている…。



こんな雰囲気初めてで、アリスの腰に腕を回してしばらくそのまま何もせずに抱き合っていた。



「お疲れですね」

「あぁ…」

「私は殿下に何ができますか?」

「…………このまま抱かれてくれるとありがたいのだが」

「それはっ、その…ね?」

「わかっている。だからもう少しこのままで…」

「はい…」



自分がこんな穏やかな気持ちになる日が来るなんて信じられない。



民や家族を守りたい気持ちとは少し違って、立場なんか関係なくて。



ひとりの男として、アリスを守り、大事にしたいと感じる。



父上も母上にはこんな気持ちなのか。



あの溺愛っぷりの意味が、初めてわかった。



「ハネムーンはどこへ行こうか…」

「殿下とならどこでもいい…」

「どこへも行かずに部屋に閉じこもって、ずっとふたりで過ごすなんてどうだ?」

「ふふっ、嫌です」

「はははっ、その方向で考えよう」

「もぅ、意地悪っ‼︎」



疲れが少し消えた気がした。