今日の会議も結婚式のこと。



父上ではなく、俺がメインで進める話。



会議室に集まった数々の男たち。



俺が中に入ると、全員が立ち上がって騎士の礼を取る。



「遅くなった。始めるか」

「はい。では、式の3日前からの警備についてですが、帝国騎士団、第一はそのまま城内の警備、第二は来賓の護衛、第三は各部屋の警備と、敷地内の見回り」

「待て、客が連れてくる護衛もいるではないか。そこまで必要ない」

「でしたら、第二は半分に分け、第三と一緒に敷地内の見回りに回しますか?」

「その方がいい」



各国の王が来るのだ。



ここで失敗すれば、俺の名前に傷がつくというもの。



慎重にやらなければ。



「当日の王都、ならびに城下も混雑することが予想されます」

「そこまで盛り上がらなくても…」

「ムリでしょう。時期皇帝のお祝い事ですから。顔見せはいかがしますか?」

「…………見せたくない」

「ダメです」



だって、俺がグレンじゃないことがバレてしまう。