【フィンリューク】



アリスが俺の衣装を選ぶ。



グレーか白で迷って、白と決めたら今度はパーティーの衣装で迷って。



「この形は礼装ですので」

「ここの色が金だと、殿下の髪の色とかぶってしまうわ。グリーン系はどうかしら」

「いいですね。瞳のお色と合いましょう」

「でも、私のドレスの色と合わせると…」



なんだかめんどくさい。



こんなもの、適当でよくないか?



と、思うのだが、それを言ったらアリスが拗ねそうで言わないでいる。



そんな俺の心境を察したかのように、ジェードからの助け舟。



「殿下はこれから会議がございますので…」

「そうでしたね‼︎私が選んでもいいですか?」



アリスに任せると言って、やっと解放された…。



結婚式は憧れだと、前にアリスに言われたので、できるだけ付き合うことにしている。



「ハァ…」

「丸くなりましたね、殿下」

「この上なくめんどくさい…」

「はい、顔に出てました」

「偉いな、俺…」

「すごいですね、惚れた弱み」

「…………ジェードくん、見合いの話がきているぞ。俺が立ち会ってやるから受けるといい」

「すみません、冗談です…」



さっさと終われ、結婚式…。