皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

私のことを考えてくれていた。



そんなの、全然気づかなかった…。



「お前が社交界で噂になってると聞いた時は肝が冷えたぞ…」

「なぜです…?」

「美人な令嬢を誰が落とすかとか、賭けをする者もいたとか。だから、殿下でよかったのだと思った。それに、俺は殿下のことを尊敬している」

「殿下を尊敬…」

「あの若さでこの騎士団をまとめている。誰からも文句は出ないし、実力主義で、貴族、平民関係なく上に上がれるのだ。俺の同期も平民が多いのだぞ」



人を見る目があると。



式典や公的な行事の時の騎士団の配置や、犯罪を未然に防ぐ策。



待遇だったり、実力重視で士気があがったことなど。



兄は殿下を絶賛していた。



「すごいな、妹だったのに…正妃様になるのだな…」

「私は…何も変わらない。お兄様の妹であることは、これから先もずっと変わらないわ」

「ははっ、いい顔をするようになった。これも殿下のおかげか?」



兄との会話で、どうやら殿下の株はまたあがったようだった。