皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

騎士団の所属のマークが入っている制服を着て、最後に会った時と変わらぬ兄の姿。



「何か飲み物を持ってくるから」

「ありがとう、お兄様…」



座って待つと、お茶がふたつテーブルに置かれた。



何を話せばいいのかわからない。



家にいた時、兄とは、あまり会話がなかった。



「式典で、アリスの姿を見た」

「私はお兄様を見つけられませんでした」

「あの数だし、仕方がない」

「元気、ですか…?」

「あぁ、変わらずに鍛錬に励んでいる」



会話が続かない…。



兄はあまり喋る方ではなく、どちらかと言えば無口な方。



何かを一緒にした記憶は…星祭りの日に一緒に街でお菓子をもらったことくらいかもしれない。



「アリスは…キレイになったな…」

「へっ⁉︎」

「殿下が大事にしてくれているのだろう?噂では仲がいいと…」

「あっ、そう、ですね…」

「よかったな。俺はお前に何もしてやれなかった…。父さんがお前を厳しく育てていたことに、何も意見できなかった…」



急に、どうしたの…?