皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

壁は薄いし、テーブルなんて何を置くのだと思うほど小さい。



「この部屋、だけですか…?」

「下町の宿はこんなものだ。王都はそれなりだがな」

「お泊まりになったことが?」

「隊員時代に他国へ行った時に」

「ご飯はどうするのです?」

「外で済ます。何か食いたいか?」

「んー、あっ‼︎酒場って所に行ってみたいです‼︎」



下町の酒場はアリスが行ったら戦場のように感じると思う。



それに、どんな酔っ払いがいるかわかったもんじゃない。



なので、その案は却下して下町らしい所へ連れてきた。



「ここが屋台街…」

「どこへ行く?」

「あっ、いい匂い‼︎」



パスタの屋台。



酒も飲めるが、アリスは飲まないで食べることに徹する。



トマト味のパスタと、クリーム系のパスタを頼んだ。



「大盛り…ですか…?」

「これが普通だよ‼︎食べきれなかったらそっちのおにーさんに食べてもらいな‼︎」

「は、はいっ‼︎」



必死にパスタと格闘するアリスも、初めて見るアリスだった。