皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

滅多なことでは会えないお方。



どんな人なのだろう…。



「何か質問などはございますか?」

「あの、私以外に何人の方がいらっしゃるのでしょうか…」

「2人です。アリス様と変わらぬ立場のお方なので、話が合うといいのですが」



私も含めて3人が選ばれたのか…。



同じ立場でも、みんながライバルなのに。



「私はどんなお仕事をすればいいのでしょう…」

「お仕事…?ですか…?」

「あっ、何もすることはないのでしょうか?」

「まぁ、そうですね…。しいて言うなら、殿下の心を穏やかにすることがお仕事ですかね?」



それは殿下の機嫌だけ取っておけということ?



そうか、そういう仕事か…。



あまり家にいる時と変わらないのかもしれない…。



「頑張ります」

「えぇ、お願いします」



説明を受けていたら、あっという間についてしまった帝国のお城。



王城には行ったことがあるけど、ここは違う。