皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

妹が皇子の妻になると喜ぶ兄。



私に似たおかげだと言わんばかりの母。



誰も私の心情をわかってくれる人はいない。



どこかのバカな息子に嫁ぐより、その方がマシなのかもしれない。



この家を出たら、私にはなにが待っているのだろう…。



「お前はどこに出しても恥ずかしくない娘に育てたつもりだ」

「えぇ、お父様…」

「殿下に可愛がっていただけるように励みなさい」

「はい…」



可愛がってもらえる、か…。



私に可愛い所なんてないと思うのだけど。



でも、これで人形として最後の務めを果たせたのかしらね…。



満足そうな両親を見て、ここから出られることに少しホッとした。



せめて優しい方ならいいな…。



私よりも年上なはずだし、少しでも気に入られておこう…。



「さすがです、アリスお嬢様。お嬢様の美しさならきっと皇子様にも気に入られますわ」

「そうだといいのだけれどね…」



見た目でしか判断されないのは、なんだか悔しいけれど…。



これも私の武器なのだとメイドは嬉しそうに言った。