父はたまに王城に行き、会議なんかに出ているようだ。
帝国のお城ではなく、王国のお城。
この国の王は皇帝陛下の弟で、優しくて強い人。
その下で働くのがうちの父や兄なのだ。
「王太子殿下ではなく、なぜ皇子殿下なのですか…」
国王陛下の息子は、よく平民に扮して街をぶらぶらしているような、やんちゃな人だ。
顔がバレているから、周りには気付かれているのに、本人だけはバレてないと思ってるところが可愛らしく、平民から愛される優しい王子なのだ。
皇子は得体が知れないと言った方が正しい。
近づける人間もいないし、噂も学校での本当かウソかわからないような情報。
謎なのだ。
「それは、正妃としてでしょうか…」
「いや、数人の妃を取り、そこらからお決めになられるようだ。お前が皇子殿下の子を産めば、うちは安泰だな。わかっているな?アリス」
『正妃しか認めないからな』と言わんばかりの父。
帝国のお城ではなく、王国のお城。
この国の王は皇帝陛下の弟で、優しくて強い人。
その下で働くのがうちの父や兄なのだ。
「王太子殿下ではなく、なぜ皇子殿下なのですか…」
国王陛下の息子は、よく平民に扮して街をぶらぶらしているような、やんちゃな人だ。
顔がバレているから、周りには気付かれているのに、本人だけはバレてないと思ってるところが可愛らしく、平民から愛される優しい王子なのだ。
皇子は得体が知れないと言った方が正しい。
近づける人間もいないし、噂も学校での本当かウソかわからないような情報。
謎なのだ。
「それは、正妃としてでしょうか…」
「いや、数人の妃を取り、そこらからお決めになられるようだ。お前が皇子殿下の子を産めば、うちは安泰だな。わかっているな?アリス」
『正妃しか認めないからな』と言わんばかりの父。

