皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

その後は城に戻ってパーティーの始まり。



腕を出せば、そっとアリスの腕が回ってくる。



うまくいってると思わせなければ…。



「演技の時間だ、アリス」

「演技、ですか…」

「今だけでいい。俺を好きになれ」

「…………わかりました」

「では、行こうか、我が妃」

「はい、殿下」



俺たちが入れば、会場がざわついた。



初めて間近で見る『正妃になる女』に、たくさんの視線が集まっている。



「お似合いだわ…」

「なんとも可愛らしい‼︎」

「殿下もご立派になられたのねぇ」



やはり、アリスは美人のようだ。



久しぶりに会う父の側妃たちもいて、その隣にはセレスティーナとリタの姿。



2人とも浮かない顔ではあるが、それを必死に隠そうとしているようにも見えた。



「可愛らしい妃だ。これからリュークをよろしく頼みますね」

「こちらこそ、ご指導のほどよろしくお願いいたします、シュナウト国王陛下」

「あっ、うちの奥さん。ディー、今度お茶でもしてみたら?」



アリスもにこやかに頑張っていた。