皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

いつもと違ってアップにされている髪と、ドレスと同じ色のグローブで隠された手。



非の打ち所がない。



そんな見た目。



「これは美しい…」

「ありがとうございます、ジェードさん。ジェードさんみたいな美男子に言われると照れますね…」



は…?



なんでジェードが褒めるのだ?



そして、なんで本気で照れている、アリス。



俺にそんな顔したことないではないか。



イライラする。



「せいぜい、愛想振りまいて俺の役に立てよ」



と、憎まれ口を叩けば、ムスッとした後にニコッと微笑まれた。



ムカつく…。



アリスの先を歩き、3日ぶりの城の中。



まずは式典。



城の外に勢ぞろいの国賓たちと騎士の列。



今まで見ている側だったが、こうしてこんな大勢の前に立つと少し緊張する。



長々とした挨拶や祝いの言葉を間違えることなく発する俺の口は、父上の顔を潰さないように必死。



一瞬にも思えた俺の役目は、ひとまず終了。



「よかったよ、リューク」

「ありがとうございます、国王陛下」

「なら、次は僕の番だ。間違ったら無視してくれよー」



叔父上のスピーチも、やっぱり慣れている感じがして。



俺ってまだまだだと実感した。