相当な嫌われようだな。



「元気か?」

「えぇぇぇぇっと、はい…」

「そんなに怯えるな。お前も一応、私の妻なのだ」

「怯えってなど…」

「ふぅ…」



どうでもいい。



顔を見てもなんとも思わない。



どちらかと言えば、この会話ですらめんどくさい。



「アリス様は…とてもいい方です…」

「少なくとも、お前よりな」

「…………はい」

「何が言いたい?」

「殿下と…アリス様の…幸せをっ、願っておりますっので‼︎失礼しまっす‼︎」

「…………」



脱兎の如く逃げていった。



俺とアリスの幸せ?



笑わせる。



俺はアリスにも嫌われているんだぞ。



でも、面白いから構いたくなる。



結局、セレスティーナに子どもはできていなかった。



アレンが動き、俺はもう自らセレスティーナの元へ行くことはないと告げたと。



泣き崩れていたようだが、俺には関係ない。